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4.逮捕・勾留からの脱却

任意出頭に応じるべきか?

家でくつろいでいたら警察署に出頭するように求められた。任意出頭(にんいしゅっとう)に応じるべきか?

この場合は、自分が過去に行った事実を慎重に振り返り、逮捕される可能性を検討したうえで、任意出頭に応じるべきかを判断すべきです。任意出頭に応じなかった場合は、逃亡または罪証隠滅のおそれから逮捕の必要性があると判断されて、逮捕状が交付され、逮捕されてしまうことがあります。

任意出頭を拒否したら逮捕されてしまう可能性が高い場合は、素直に任意出頭に応じ、捜査に協力する姿勢を示して、逮捕という最悪の事態を回避すべきでしょう。

もっとも、任意出頭はあくまでも「任意」の出頭です。

任意捜査の限界を超える違法・不当な取調べがなされた場合には、厳重に抗議すべきです。

任意出頭にもかかわらず、外部との連絡が一切遮断され、個人の意思を抑圧するような実質的に逮捕と同視すべき捜査が行われた場合には、取調官に対し「捜査に協力する意思はあるが今日は取調室から退出したい」旨を伝え、取調室から平穏な態度で退出するようにしましょう。

逮捕からは脱却できない

法律上、逮捕に対する不服申立ての手段は認められていません。

逮捕から脱却するためには、捜査官に留置の必要性がないことを訴えて釈放(しゃくほう)されるのを待つか、勾留されないように嫌疑がないこと、勾留の必要性がないことを訴えるしか方法がありません。

逮捕は最大で72時間です。

続く10日間の勾留をされないことが、逮捕から逃れるもっとも確実な道です。

勾留からの脱却

逮捕に引き続き勾留されてしまった。

勾留は通常10日間の身柄拘束を伴うので、日常生活に及ぼす影響は甚大です。

勾留は、

① 被疑者が定まった住居を有しないとき

② 被疑者が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき

③ 被疑者が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき

のうち、いずれかの要件に該当する場合に認められます。

勾留から解放されるためには、裁判官を説得して①②③の要件がないことを認めさせなければなりません。

そのために、勾留決定に対する不服申立てである準抗告(じゅんこうこく)という制度があります。

また、裁判官に対して、勾留の取消請求勾留の執行停止の申立てをすることも可能です。

残された家族ができること ≪特に重要な事項≫

逮捕された本人との面談

まず逮捕された本人が留置されている施設へ行き、本人と面談をしましょう。その際には、逮捕された理由のみならず、逮捕されてから体調に異常はないか、酷い取調べは受けていないかなど、本人の安否を気遣うことが大切です。逮捕・勾留されている状況はストレスフルです。本人を精神的にサポートしましょう。

捜査官の取調べに対応

ご家族の方は、捜査官から取り調べを受ける可能性が高いです。この取調べは、その後の刑事手続の流れに影響を与える重要なものです。作成された調書は、検察官が起訴するか・不起訴にするか、裁判官が有罪にするか・無罪にするかの判断資料となるものですから、事実に即して知っていることだけを知っているまま正確に伝えるようにしましょう。

弁護士との面談

「接見が禁止されているため逮捕された本人と面会できない」「この後の刑事手続の流れがよく分からず不安だ」「捜査官が強引な取調べをしているかもしれない」などの理由でお悩みの方は、一度最寄りの弁護士に相談してみることをおすすめします。事件・事故の早期解決のためには、ご家族の積極的な協力が必要不可欠です。

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刑事事件は時間との勝負とよく言われます。それは、①逮捕から勾留を経て起訴が決まるまでの手続き上の時間制限が法律で定められていて、所定の時間が経過するごとに、釈放を実現することが難しくなるから、②時間が経過するほど、警察・検察の下に被疑者(容疑者のことです)にとって不利な証拠が集まり、重い罪が認められやすくなるからです。

それゆえ、弁護士に相談するのは早い方がいいです。逮捕後より逮捕前、勾留決定後より勾留決定前、起訴後より起訴前にご相談されることをお勧め致します。

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アトム法律事務所弁護士法人代表 岡野武志(第二東京弁護士会)